暑い夏の夜、突然襲ってくる脚のつり。
強い痛みに目が覚めてしまい、眠れなくなった経験はありませんか?
脚のつりは「こむら返り」とも呼ばれ、ふくらはぎや足の裏などの筋肉が急にけいれんして硬直する現象です。
一時的な症状ですが、痛みが強く繰り返すと生活の質にも影響します。
特に夏は汗による水分・ミネラル不足で起こりやすく、年齢や生活習慣によってもリスクが高まります。
脚がつる主な原因
1. 水分とミネラル不足
夏は発汗によって体内の水分と電解質が失われやすい季節です。
特にカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムといったミネラルが不足すると、筋肉の収縮と緩和がスムーズに行えなくなり、けいれんを引き起こします。
→「夜中に足がつる」という方は、就寝前の軽い水分補給が効果的です。
2. 同じ姿勢の継続
長時間のデスクワークや車の運転で同じ姿勢を続けると、筋肉が硬直し血流が悪くなります。
筋肉に酸素や栄養が届きにくくなることで、けいれんのリスクが高まります。
3. 運動不足
筋肉は「適度な負荷」で強く柔軟になります。
運動不足で筋肉が衰えると、日常の小さな動きでもつりやすくなります。
特にふくらはぎは“第二の心臓”と呼ばれ、下半身の血流を助ける役割があります。
鍛えておくことが予防につながります。
4. 加齢や体質
年齢を重ねると筋肉量が減り、血流や代謝も低下します。
また、冷え性や基礎疾患(糖尿病、高血圧など)によっても脚のつりが起こりやすくなることが知られています。
脚のつりを防ぐための予防法
✅ 1. 水分補給を習慣に
・寝る前にコップ1杯の水
・運動や入浴後の水分補給
・スポーツや長時間外出時は経口補水液や麦茶での補給
ちょっとした習慣で発生リスクを大きく減らせます。

✅ 2. ミネラルを意識した食事
筋肉の健康を支えるのはミネラルです。
・カリウム:バナナ、さつまいも、魚介類、アボカド
・ナトリウム:食塩、味噌汁、漬物
・マグネシウム:ほうれん草、ナッツ、大豆製品、魚介類、にがり
・カルシウム:牛乳、ヨーグルト、豆腐、小魚
バランス良く取り入れることが大切で、サプリメントに頼るよりもまずは食事から整えるのがおすすめです。

✅ 3. 運動とストレッチ
・ウォーキング、サイクリング、水泳などの有酸素運動
・ヨガや軽い筋トレで下半身を強化
・就寝前にふくらはぎを伸ばすストレッチ
特に夜のストレッチは寝ている間のけいれん予防に効果的です。
✅ 4. 姿勢改善と血流促進
・1時間に1回は立ち上がり、体をほぐす
・デスク下にフットレストを置いて下半身の負担を軽減
・入浴で体を温め、血行を促す
✅ 5. にがりを活用したセルフケア
にがりはマグネシウムを豊富に含んでおり、脚のつり予防に役立ちます。
水に薄めて飲むだけでなく、入浴時に湯船へ少量入れる・就寝前に薄めたものを脚に塗るといった方法も効果的です。
内側と外側の両面からアプローチできるのが特徴です。
もし脚がつってしまったら
1. 膝を伸ばし、つま先を手でつかんでゆっくり反らす
2. ふくらはぎを軽くマッサージする
3. にがりを薄めて患部に塗るのも効果的です(マグネシウム補給で筋肉の緊張を和らげる働きが期待できます)
夜中に急に起こっても、慌てずにゆっくり対処することが大切です。
よくある質問(Q&A形式)
Q. 毎日脚がつるのは病気ですか?
→ 多くは生活習慣が原因ですが、糖尿病や動脈硬化などの病気が関わる場合もあります。
頻発する場合は医療機関への相談がおすすめです。
Q. ミネラルはどのくらい取ればいいですか?
→ 過剰摂取は逆効果になるため、食事からバランスよく取るのが基本です。
サプリは補助と考えましょう。
Q. マッサージ機や湿布は効果がありますか?
→ 一時的な血流改善には役立ちますが、根本的な予防には「水分・ミネラル・運動・姿勢改善」が欠かせません。
日常生活に予防を取り入れよう
脚のつりは一時的な痛みですが、繰り返すと睡眠の質や日常生活に影響します。
大切なのは「日常にちょっとした習慣」を取り入れることです。
💧 水分補給
🥬 ミネラルを意識した食事
🏃♂️ 適度な運動とストレッチ
🛀 入浴や姿勢改善
✨ にがりを活用したセルフケア
これらを少しずつ取り入れることで、快適な夜を過ごせるようになります。
当院からのメッセージ
「夜中によく脚がつる」「頻繁に繰り返す」という方は、筋肉や姿勢のバランスが関係している可能性があります。
💡 当院では姿勢や筋肉の状態をチェックし、再発予防につながるケアを行っています。
脚のつりでお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
(監修 柔道整復師 田井 勇次)
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